高波と強風でエンパイア・チェイス2日目がキャンセルに
ラッキークラフトのスキート・リースが13位フィニッシュでAOY1位をキープ
 
2007 Bassmaster Elite Series - Day 3 standings
 
13th
Skeet Reese
 
26th
Takahiro Omori
 
45th
Gerald Swindle
 
58th
Rick Clunn Presented by Bass Pro Shops
 
83th
Kelly Jordon
>>>スキート・リース
 
バスマスターエリートシリーズ第9戦で、アングラー達はニューヨーク州バッファローを訪れた。世界のトップアングラー達が賞金とアングラーオブザイヤー(AOY)ポイントを懸けてレイク・エリーとナイアガラ・リバーという難しい水域に挑んだ。

レイク・エリーは世界第10位の大きさを誇る湖で、その表面積は9900平方マイル以上にも及ぶ。レイク・エリーから流れ出す主な川の一つ、ナイアガラ・リバーも釣ることができる。巨大な波と強風で知られるレイク・エリーでの試合ということで、アングラー達は最後まで大変な試合になるだろうと思った。

スキート・リースは無事に試合を終え、13位フィニッシュしてAOY1位の座をキープした。今年他の試合でもそうだったように、プラクティスは上手く行かなかったものの、試合中メインとなる小さな一つのエリアを見つけることができた。

 

 
   
 
   
 

 

「いつもと同じだった。プラクティス初日は最悪だったけれど、2日目は少しマシだった。その日が試合だったら17ポンドぐらい釣れていたと思う。そしてプラクティス最終日は12ポンドぐらい。多くは見つけられなかったから、自分で釣れると分かっているパターンで行くしかなかった。」

試合初日、波風と戦いながら18ポンド1オンスをウェイインしたリースは、試合2日目をキャンセルすると言うBASSの決定を聞いて喜んだ。2日目の朝に見た状況の中、川で釣りたくは無かったのだ。

3日目を全員で釣ることとなったが、リースはその日、苛立たしいスタートを切った。

「すぐに1匹釣れたけれど、立て続けに3本ビッグフィッシュを逃してしまった。嫌な気分だったよ。それからもう1匹追加して、今度はトローリングモーターが上がらなくなってしまったんだ。」

バイトが無いまま長い時間が過ぎ、やっとトローリングモーターも直り、リースはドロップショットでリミットを揃えて19ポンド12オンスをウェイイン。2日間のトータルウェイトを37ポンド13オンスとした。

「魚はハードな場所に集まっていたようだ。水深22~25フィートのロックパイルの周りにいた。ロックパイルの周辺に行くと、魚探に映る。トップ12入りは出来なかったけれど、満足はしている。AOYタイトル争いから外れないことだけが望みで、それは果たしたから、いい成績だったんだと思う。」

リースが次に向かうのは、ニューヨーク州シラキュースにあるレイク・オナイダとオノンダガ・レイクでのメジャー2戦目だ。これだけの好成績を出しているリースだが、ポイントを考えずに釣れることはとても楽だと言う。

 

 

「次の試合はいい休憩になる。試合が始まればきっと闘争心が沸いてくるだろうけれど、プレッシャーがあまり掛からないのは素晴らしい。いいウェイトを出したいし、AOYポイントが関係なくてもいい成績を出したい。いい魚を見つけてメジャーで優勝できたらいいだろうね。」

 

>>>大森貴洋
 
2日間のトータルウェイト35ポンド10オンスで26位フィニッシュした大森貴洋は、まだ右手の傷が癒えぬままの釣りとなった。明らかなディスアドバンテージがありながらも、いい成績を出すことが出来て彼は喜んでいる。

「大変だったけれど、こういうこともあるもんだし、それに対応していくしかない。正直言って試合が終わって嬉しいし、この成績も凄く嬉しい。手の傷は次の試合までには大丈夫になるはずだから、克服できたってことだ。」

大森のこの試合での目標は、手をできるだけいいコンディションに保ちながら、いい成績を出すことだったが、彼はその両方をやってのけた。負傷した左手を使って魚を取り込めなかったため、いいサイズの魚をバラシてしまったことにはがっかりしたが。

負傷した手に加え、大森は初日10フィートの波にボートを壊され、バックアップボートを使う羽目になった。彼は釣り時間を1時間半ロスし、しかもファーストフライトだったため、時間も彼の味方をしてくれなかった。しかし大森は釣れるパターンを2つ見つけることが出来、総合的には満足している。

「メインは2つだった。1つ目は僕がレイク・シャンプレインでやったのと同じシャローでのジャークベイトで、ポインター78ポインター100(サンフィッシュ)を使った。ジャークベイトを投げていない時は、水深35~45フィートにある沖のハンプで、チューブをドラッグしていた。」

 

   
>>>ジェラルド・スウィンドル
 
ジェラルド・スウィンドルは、ディープダイビング・ジャークベイトで釣れるだろうと思ってレイク・エリーに臨んだ。しかしプラクティス2日目までにそれで数匹しか釣れず、上位を狙えるような魚は見つけることができなかった。

「スローダウンしてディープを釣らなくちゃいけなくなると気付いた。それに気付いてからはプラクティスの方向性を変えたんだ。長時間アイドルで回って、風と波のせいで気分が悪くなったりもした。水深28~34フィートに魚がいるのが魚探で確認できた。プラクティス最終日にそれを見つけてからは、魚の大群を3~4つ見つけることができたんだ。」

スウィンドルによると、スピニングロッドがデッキに3つも並ぶような、特に水深35フィートに投げるためのルアーが付いているようなことは滅多にないと言う。しかしレイク・エリーで、良いリアクションバイトを見つけることが出来なかった彼には、それがこの試合でのプランだった。

スウィンドルは自分のスポットに行って、難なくリミットを揃えることが出来、初日はバイトを心配することは無かった。問題はリミットが揃ってからで、波が船首に入ってくるようになった。

「波がどんどん高くなっていった。ボートのフロントに激しい波が入ってきて、しかも雷が鳴っていて、どしゃ降りで、ほとんど何も見えなかった。そこから移動しようとした時に、トローリングモーターが上がらなくなっていることに気が付いたんだ。そこで僕はレインジャケットも着ずに6~7フィートの波を頭からかぶりながら、ボートのフロントに寝そべることになった。トローリングモーターを分解して、そして1時間後、やっとブラケットを上げることが出来たんだ。」

しかしトラブルはそれで終わらなかった。トローリングモーターを上げた後、今度はエンジンがブローし、彼は船酔いし始めた。最悪の事態のようだった。

 


「明らかに僕は100パーセントじゃなかった。」とスウィンドル。しかし彼は釣り続け、災難が始まる前にライブウェルに入れたリミットを入れ替えようとした。

「僕は運転席に座って、後方にルアーを投げてドラッグし、座ったままで魚探を見る。バイトが来る度に立ち上がるけれど、揺れてフロントデッキに倒れ込んでしまう。悲惨だったけれど、そんな中でもビッグフィッシュが釣れたんだ。」

初日は生き残りを懸けた戦いだったが、スウィンドルは16ポンド2オンスをウェイインすることができた。2日目がキャンセルされ、スウィンドルは3日目に向けての作戦を練る時間を持つことができた。しかし彼は、3日目の早朝に何が彼を待ち受けているのか知る由も無かった。

「ランチから3マイルの所でローワーユニットをブローさせてしまった。」スウィンドルは信じられない様子で語った。「僕のベストスポットまで、後ろを走っている奴に抜かれないように走っていた。結局そこに着いたのは1時間半後で、彼はその1つのスポットで約20ポンド釣ったと言っていた。ふざけた話で、僕はモーニングバイトを全て逃してしまったんだ。3日目は長い戦いだったけれど、あれだけウェイインできたのは幸運だった。」

スウィンドルは3日目、16ポンド13オンスウェイインし、トータルウェイト32ポンド15オンスで45位に入賞。彼はメジャー戦でレイク・オナイダへ行くのが楽しみだ。

「去年はジャーキングで凄く釣れた。スレンダーポインター112ポインター100DDを早く投げたいよ。ゴーストミノー系の色に良くバイトしてきていたから、今年もそうだと思うんだ。」

 

スウィンドルはレイク・エリーでのこの試合でたくさんの事を学んだと言い、シラキュースでその経験を生かそうと思っている。

「フラットレイクだから五大湖は苦手だし、ストラクチャーを求めすぎた。僕はいつも4~5フィート落ちるところを探してしまうから、それが1フィートになると難しくなる。水深34フィートの場所を1時間同じ方向にアイドルして、何も釣れなくて、それが32フィートに落ちた途端に釣れ始めたりする。その知識をオナイダに使うつもりだ。大きな変化を探すのをやめて、小さな変化を探すようにしなきゃならない。」

 
>>>ケリー・ジョーダン
 
ケリー・ジョーダンはディープの絡んだロックパイルにビッグフィッシュがいるのを見つけ、いいプラクティスとなったが、このパターンには一つ、彼にコントロールできない問題があった。

「他にも多くのアングラーが同じ魚を見つけていて、プラクティスで釣っていた。結局プラクティスで見つけたエリアでは、僕を含めて誰も釣れなかった。」

悪天候を恐れ、ジョーダンは遠くまで走らないことにした。

「いい成績でこの試合を抜けたかった。ここは大変な場所で、死んでしまう可能性もある。遠くでよく釣れていたみたいだから、僕ももっと遠くまで走れば良かった。スタート地点から約15マイルしか走らなかったんだ。」

振り返ってみると全てがクリアになるものだが、その時点でのベストな決断を彼は下した。ジョーダンによると、いいウェイトを出してきた人達は、湖の南側にある、ダンカークという場所で釣っていたと言う。

 



ジョーダンは必要なウェイトをキャッチすることは出来ず、2日間のトータルウェイト26ポンド14オンスで83位に終わったが、フラストレーションの中にも楽しさはあったと話す。

「ドロップショットがメインだったけれど、ジャークベイトも少し使った。ディープでのドロップショットをやり続けたけれど、いいサイズの魚がどこに行ってしまったのか分からない。1日18ポンド以上釣れると思っていた。釣り方は分かっていたのに釣れなくて、苛々したよ。」

   
>>>Rick Clunn
   

   
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