ジェラルド・スウィンドルは、ディープダイビング・ジャークベイトで釣れるだろうと思ってレイク・エリーに臨んだ。しかしプラクティス2日目までにそれで数匹しか釣れず、上位を狙えるような魚は見つけることができなかった。
「スローダウンしてディープを釣らなくちゃいけなくなると気付いた。それに気付いてからはプラクティスの方向性を変えたんだ。長時間アイドルで回って、風と波のせいで気分が悪くなったりもした。水深28~34フィートに魚がいるのが魚探で確認できた。プラクティス最終日にそれを見つけてからは、魚の大群を3~4つ見つけることができたんだ。」
スウィンドルによると、スピニングロッドがデッキに3つも並ぶような、特に水深35フィートに投げるためのルアーが付いているようなことは滅多にないと言う。しかしレイク・エリーで、良いリアクションバイトを見つけることが出来なかった彼には、それがこの試合でのプランだった。
スウィンドルは自分のスポットに行って、難なくリミットを揃えることが出来、初日はバイトを心配することは無かった。問題はリミットが揃ってからで、波が船首に入ってくるようになった。
「波がどんどん高くなっていった。ボートのフロントに激しい波が入ってきて、しかも雷が鳴っていて、どしゃ降りで、ほとんど何も見えなかった。そこから移動しようとした時に、トローリングモーターが上がらなくなっていることに気が付いたんだ。そこで僕はレインジャケットも着ずに6~7フィートの波を頭からかぶりながら、ボートのフロントに寝そべることになった。トローリングモーターを分解して、そして1時間後、やっとブラケットを上げることが出来たんだ。」
しかしトラブルはそれで終わらなかった。トローリングモーターを上げた後、今度はエンジンがブローし、彼は船酔いし始めた。最悪の事態のようだった。
「明らかに僕は100パーセントじゃなかった。」とスウィンドル。しかし彼は釣り続け、災難が始まる前にライブウェルに入れたリミットを入れ替えようとした。
「僕は運転席に座って、後方にルアーを投げてドラッグし、座ったままで魚探を見る。バイトが来る度に立ち上がるけれど、揺れてフロントデッキに倒れ込んでしまう。悲惨だったけれど、そんな中でもビッグフィッシュが釣れたんだ。」
初日は生き残りを懸けた戦いだったが、スウィンドルは16ポンド2オンスをウェイインすることができた。2日目がキャンセルされ、スウィンドルは3日目に向けての作戦を練る時間を持つことができた。しかし彼は、3日目の早朝に何が彼を待ち受けているのか知る由も無かった。
「ランチから3マイルの所でローワーユニットをブローさせてしまった。」スウィンドルは信じられない様子で語った。「僕のベストスポットまで、後ろを走っている奴に抜かれないように走っていた。結局そこに着いたのは1時間半後で、彼はその1つのスポットで約20ポンド釣ったと言っていた。ふざけた話で、僕はモーニングバイトを全て逃してしまったんだ。3日目は長い戦いだったけれど、あれだけウェイインできたのは幸運だった。」
スウィンドルは3日目、16ポンド13オンスウェイインし、トータルウェイト32ポンド15オンスで45位に入賞。彼はメジャー戦でレイク・オナイダへ行くのが楽しみだ。
「去年はジャーキングで凄く釣れた。スレンダーポインター112やポインター100DDを早く投げたいよ。ゴーストミノー系の色に良くバイトしてきていたから、今年もそうだと思うんだ。」
スウィンドルはレイク・エリーでのこの試合でたくさんの事を学んだと言い、シラキュースでその経験を生かそうと思っている。
「フラットレイクだから五大湖は苦手だし、ストラクチャーを求めすぎた。僕はいつも4~5フィート落ちるところを探してしまうから、それが1フィートになると難しくなる。水深34フィートの場所を1時間同じ方向にアイドルして、何も釣れなくて、それが32フィートに落ちた途端に釣れ始めたりする。その知識をオナイダに使うつもりだ。大きな変化を探すのをやめて、小さな変化を探すようにしなきゃならない。」